eriaと感じる地球   ~足跡×道しるべ~

社会人になるまでほとんど友達と旅行にも行ったことのない、コテコテの箱入り娘が友人の死をきっかけにバックパッカーになったお話。 ただ、読むのではなく、感じながら一緒に地球を歩いてくれたら嬉しいです

【足跡】11話

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【足跡】10話 - eriaと五感で感じる地球 ~足跡×道しるべ~

 

 

 

 

父親の目線】

 

 

 

同行してくれている,大使館員の女性大Wさんがレスキュー隊の言葉を通訳してくれた。

 

 

『食事を済ませたら、ボートを出すので捜索に出ますか?
ただし、また雨が強くなるようでしたら、途中で引き帰すかもしれません。』

答えを迷うはずもなく、お願いした

 

 


夕食は日本人のボクたちの口に合うように日本のカレールーを使ったカレーライス

他にも食べ切れない量のサイドメニューが並んだ

 

 

 

食事をしている間にボートの準備が進んでいる

 

 

 


食事が終わり、
ボクたちはライフジャケットを着て小さなモーターボートに乗り込んだ


レスキュー隊の人が2名、大使館員のKさんとWさん

そして、ボクたち2名の6名での捜索

 

 

 

ガチャン

 

 

ブロロロロロロロロロロロロロロロ!!!!

 

 

 


ボートのエンジンがかけられ 排気ガスが辺りを立ち込める

 

 

 

ブオオオオ.....

 

 

 


下流に向かって
ゆっくりとボートは進んで行く

 

 

 


竜太たち3人が流された場所
助かったH君が必死で掴まっていた橋脚のそばを通りながらボートはゆっくり進んだ

 

 


想像以上の川幅

竜太を探すボートは1艘、 灯りはレスキューの人が手にしている頼りない懐中電灯2本

 

 

ここは山の中の川 もちろん、それ以外の灯りはない

 


もし、竜太が川の淵で待っていたとしてもこの大きな川で2本の懐中電灯だけでは見逃してしまうだろう

 

しかも
昼間の明るい時に
たくさんの人たちが竜太を捜してくれているのだ

話によると,
魚群探知機のような機器まで使い2日間見つかってないという現実


口には出すはずもないが、
ボクは心の中で、
「ボートを出してくれたのはボクたちへの気休めかな・・・」
などと感じていた

 


後になって聞いたが、妻も 同じ気持ちだったらしい


正直、この状況では竜太が見つかるはずがないと感じたが この時間にわざわざボートを出してくれた人たちには申し訳なくて、とても話すことのできない気持ちだった

 


それでも、竜太が見つかることを祈った

 

そして,今もこの大きな川のどこかにいる竜太に心の中で話しかけた

『竜太、遅くなったけどお父さんとお母さん来たぞ。
どこにいるんだ?
もう大丈夫だから、お父さんのこと呼んでみな。』

 

 


ボートのエンジン音が響く夜の川で耳をすませた

 


どんなに小さな声でも聞き逃すまいと神経を集中させた


なかなか応えてくれることのない竜太

 


小一時間も走っただろうか

それでも、ゆっくり走ったのでゲストハウスからは5キロほどしか下っていないようだ

 

 

 

 

 


その時、操縦役のレスキューの人が言った
『暗いのもあるし、これ以上下っても今の状況では発見できる可能性がありません。

この辺で引き帰そうと思うのですが・・・』

ボクたちも最初から感じていたことだ





『わかりました。戻りましょう。』

 


ボクの言葉に従い
ボートはUターンして流れに逆らって進むためにエンジンの回転を上げ、水しぶきを上げながら、かなりのスピードで戻り始めた

 

 

 

 

*上記の内容は引用した分が含まれています。
本人の許可を得た上で公開しています。

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